子どもとメダカを2年飼って分かったこと|家に自然を置く意味・費用・デメリット

外遊び・自然学習

「子どもに生き物を見せたい。でも、毎日の世話が増えるのは難しい」

幼児のいる家庭で生き物を迎えるとき、子どもが喜ぶかだけでなく、興味が薄れた後も親が無理なく飼い続けられるかを考える必要があります。

わが家では、2024年10月に職場の人からメダカを譲ってもらいました。冬には水面に氷が張り、2026年3月には一緒に引っ越し、同年の夏には稚魚が生まれました。

ただし、「丁寧に飼育してきた」と言えるほど、特別なことはしていません。現在は水が減ったら足すことが中心です。水はいつの間にか濃いグリーンウォーターになり、メダカがどこにいるのか分からない日もあります。

ちーくんも毎日メダカを見たがるわけではありません。餌をあげたいと駆け寄るタイプでもなく、親が鉢をのぞいていると一緒にやってくる程度です。

それでも2年近く一緒に暮らしてみて、この記事で一番書きたいことが見えてきました。メダカは「世話をするペット」というより、家にある自然そのものになっていました。

この記事で分かること

  • 家にメダカがいることが、子どもの自然の見方にどうつながるか
  • 幼児家庭では、メダカと金魚のどちらが飼育しやすいか
  • 実際にかかった予算と、ベランダ飼育のデメリット
  • わが家が「ほぼ足し水・餌はごく少量」で安定している条件
  • 20匹ほどから9匹へ減り、稚魚が生まれるまでの世代の変化

この記事で一番伝えたいこと:外の自然は広げ、家の自然は深める

わが家の自然体験の二つの役割

外の自然は、子どもの世界を広げる。
家の自然は、一つの世界を長く見て深める。

出かけた先で新しい生き物に出会い、家に帰れば、いつものメダカが泳いでいる。その往復が、子どもと自然との距離を近づけます。

外の自然は新規性、家の自然は継続と変化とまとめた図
外へ出かける自然は「新規性」、家にある自然は「継続と変化」。この記事では、メダカを後者の視点から考えます。

公園や川へ行けば、「今日は何がいるだろう」と注意を集中させます。新しい虫、新しい魚、初めて見る水辺に出会えます。

一方、家のメダカは毎日ほとんど同じです。だからこそ、数か月、数年という単位で見ると、水の色、季節、水草、魚の数、稚魚の成長といった変化が見えてきます。

わが家では、この「外で広げる自然」と「家で深める自然」の両方があることに意味を感じています。

ちーくんにとって、メダカは「餌をあげるペット」ではなく家にある自然

ちーくんは、メダカの餌をあげたくて毎日ベランダへ走っていくわけではありません。むしろ、日々メダカを気にしているのは親の方です。

親が鉢をのぞいていると、ちーくんもやって来る。水の中を一緒に探して、「いた」「何匹いるかな」と話す。ホテイアオイに子株ができれば、それを見る。稚魚が少し大きくなれば一緒に確認する。その程度の関わりです。

でも、その「その程度」が大事なのかもしれません。メダカは特別なイベントではなく、そこに生き物がいることが当たり前の家庭環境になっています。

外の川や保育園の散歩でメダカを見つけたとき、「家にもいるメダカ」と同じ生き物として結びつけられます。ペットショップの水槽にいるメダカも、川で探す小魚も、家のベランダで泳ぐメダカも、ばらばらの経験ではなくつながっていきます。

つまり、家のメダカは「メダカについて詳しくなるための教材」というより、外で出会った自然を日常へ持ち帰る基準点になっています。

こうして「家で知っているもの」と「外で出会った実物」がつながっていく見え方は、0〜3歳の「知識」はどう育つ?|名前・実物・生活がつながる流れでも整理しています。

メダカは「子どもが飽きても、親が維持しやすい生き物」だった

わが家で感じたメダカの特徴は、次の通りです。

大きさの見通しを立てやすい成魚になっても小型のままで、成長に合わせて何度も飼育容器を替える必要が生じにくい。
環境が安定すると手間が少ない大きな屋外容器・適度な飼育数・水草などの条件が合えば、管理負担を抑えやすい。
繁殖を選びやすい増やしたい年は卵や稚魚を分け、積極的に増やさない年は親と同居させる選択ができる。
触れ合うペットではない直接触る面白さは少ないが、探す・待つ・変化を見る対象になる。

子ども自身が毎日世話をするペットというより、親が管理しながら、子どもがときどき参加できる小さな自然環境に近い存在です。

2024年10月に飼い始めた頃のメダカ鉢。底砂と浮草が見える透明な水
2024年10月。職場の人から20匹ほど譲ってもらい、飼育を始めた頃。底まで見える透明な水でした。

2026年夏に親魚を数えてみると、残っていたのは9匹でした。最初の約20匹から半分以下になっています。メダカは「ずっと同じ数でそこにいる」のではなく、実際に少しずつ死んでいきます。その一方で、2026年には稚魚が生まれました。減ることと、生まれることの両方が同じ鉢の時間の中にあります。

メダカは金魚より飼いやすい?

メダカも金魚も、子どもにとって身近な魚です。ただ、幼児家庭で長く飼うことを考えると、私はメダカの方が将来の飼育環境を予測しやすいと感じます。

比較する点 メダカ 金魚
成長後の大きさ 小型のままで、容器の見通しを立てやすい 成長するため、余裕のある水槽やろ過能力が必要になりやすい
寿命の目安 飼育下では一般に2〜3年ほど。より長生きする個体もいる 一般に10〜15年ほどとされ、長期飼育を前提に考える必要がある
家庭での位置づけ 小さな屋外容器でも始めやすく、繁殖で世代をつなげられる 一匹を長く育てる意識と、成長後の設備を考えたい

キョーリンの金魚飼育案内でも、金魚は成長するため、最初から広めの水槽を用意することが勧められています。また、GEXの金魚飼育情報では、平均寿命の目安を10〜15年としています。

一方、メダカの寿命は飼育条件で変わりますが、日本メダカ協会の飼育案内では、飼育下で通常2〜3年程度、長い個体では4〜5年と紹介されています。

「メダカの方が簡単」と断定するより

メダカは、成長後の大きさと飼育期間の見通しを立てやすい。幼児が興味を失った後も、親が維持できる環境を作りやすい——というのが、わが家の実感です。

幼児家庭で考えたいメダカと金魚の違いを比較した図
幼児家庭で考えたい「メダカと金魚の違い」を図でまとめました。子どもが喜ぶかだけでなく、親が無理なく続けられるかも大切です。

初期費用はいくら?わが家に近いベランダ飼育なら5,000〜10,000円前後

メダカ自体は職場の人からいただいたため、わが家では生体代はかかっていません。現在のような「大きめの鉢+水草+ソーラー式のエアーポンプ」という構成を新しくそろえるなら、ざっくり5,000〜10,000円前後を見ておくと組みやすいと思います。

用意するもの 目安 わが家での役割
40〜50cm前後の飼育鉢 約1,500〜3,500円 水量を確保し、屋外で環境を安定させる
ソーラー式エアーポンプ 約1,500〜4,000円 日中を中心に水面を動かす
10L程度のバケツ 数百〜1,000円程度 足し水用の水を常に置いておく
浮草・水草 数百〜1,500円程度 日陰、産卵場所、隠れ場所になる
底材など 0〜1,500円程度 好みで追加。なくても構成は可能

※価格は2026年夏の一般的な販売価格を参考にしたおおまかな目安です。42cm前後のメダカ鉢は1,500円前後から、ソーラー式エアーポンプは1,500〜4,000円程度の商品が見られます。サイズ・送料・機能で大きく変わります。

例えば、42cm・約16Lのメダカ鉢は2026年7月時点で1,480円程度から販売例があり、ソーラー式エアーポンプも1,490〜4,000円前後の商品があります(価格.com:GEX メダカ飼育鉢420楽天市場:ソーラー式エアーポンプ)。

もっと安く始めることもできる

ソーラーポンプを使わず、手持ちの大きな容器や簡単な浮草から始めれば費用は下げられます。反対に、大型鉢やデザイン性の高い睡蓮鉢、充電機能付きポンプなどを選べば1万円を超えます。

実際に感じたメダカ飼育のデメリット

「ほとんど何もしていない」と書くと、とても楽に見えます。ただ、2年近くベランダで飼ってきて、明確な不便もあります。

夏は足し水の頻度が増える暑い時期は蒸発が早く、水位が目に見えて下がります。わが家では10Lのバケツを鉢の横に常備し、水をためておき、減ったらすぐ足せるようにしています。
50cm強の鉢は場所を取る大きな鉢は水量が安定しやすい一方、ベランダの一角をかなり使います。さらにソーラーパネルを使うため、日当たりのよい場所をメダカ用に確保することになります。
水草を増やすと見た目が乱れやすい葉が枯れて水面に残ったり、土を入れた鉢植えの水草では土が流れたりして、見た目が「きれいな水槽」から離れやすくなります。
子どもからは見にくい屋外のグリーンウォーターは上からしか観察できず、室内の透明な水槽のように横から魚を追えません。幼児にとって視覚的なアクセスはむしろ悪いです。
他の水生生物を気軽に追加できない小さければメダカに食べられ、大きな捕食者ならメダカが食べられるため、ヤゴ、エビ、カニなどは基本的に別容器が必要です。
「自然っぽさ」と「観賞性」は両立しにくいグリーンウォーターは飼育を安定させやすい一方、魚が見えないこともあります。いつでもきれいに魚を見たい家庭には向きません。

一方で、屋外に置いていることには意外な利点もありました。室内水槽だと、子どもが「餌をあげたい」と何度も与え、過剰給餌になりやすいことがあります。わが家の鉢では、成熟したグリーンウォーターや自然発生する小さな餌があるため、補助的な餌やりはごく少量で済んでいます。そのため、餌やりが子どもの主な関わりにならず、「見る・探す・一緒に気づく」という関わりが中心になりました。

※これはわが家の環境での経験です。屋外飼育でも飼育密度や季節、水中の餌量によって給餌は必要です。「グリーンウォーターなら餌が不要」と一般化はできません。

わが家では、環境が安定してから「ほぼ足し水」になった

飼育開始時の水は透明でしたが、2025年には少しずつ緑色になり、現在は濃いグリーンウォーターです。水面を見ても、メダカがすぐには見つからないことがあります。

2025年5月のベランダのメダカ鉢。水が緑色になり水草が育っている
2025年5月。水が緑色になり、水草も育ってきました。大きな変化はなくても、同じ環境が続いていました。

冬には水面に氷が張った日もありました。それでもメダカは冬を越しました。2026年3月の引っ越し後は、広いベランダの室内から見やすい場所へ移動しました。

現在の世話は、水位が下がったときに水を足すことが中心です。特に夏は蒸発が早いため、10Lのバケツを鉢の横に置き、水をためておいて、減ってきたらすぐ足せるようにしています。

ただし、これは「メダカは足し水だけで誰でも飼える」という意味ではありません。

わが家では、次の条件が重なっています。

  • 水量のある大きな容器を使っている
  • 正確な匹数は分からないものの、過密には見えない
  • 屋外の日光が当たる
  • 浮草や水草がある
  • ソーラーポンプで水面が動く時間がある
  • 長期間かけて環境が安定した
  • 成熟したグリーンウォーターのため、わが家では補助的な餌やりがごく少量で済んでいる

基本的な飼育環境や飼育数、水づくりについては、キョーリン「メダカの飼い方」が分かりやすくまとまっています。

記事では、「最初から放置してよい」のではなく、「環境が安定した後の管理負担が小さかった」と書くのが正確だと思います。

2026年の引っ越し後のベランダにある親メダカの鉢
2026年、引っ越し後。室内から見やすい場所になり、親が気軽に様子を確認できるようになりました。

初めは、ちーくんと15分ほどかけて水を替えていた

飼い始めた頃は、現在より慎重に水を入れ替えていました。

気づいたときに急に水換えを始めることが多く、あらかじめ新しい水と鉢の水の温度を合わせられていませんでした。そのため、バケツの新しい水とメダカ鉢の水を少しずつ混ぜ、15分ほどかけて置換していました。

その作業を、ちーくんも手伝ってくれました。バケツの水を鉢へ移し、勢いよく入れず、メダカがいる水として扱います。

この一度の経験だけで、「責任感が育った」「命の大切さを学んだ」とは言えません。ただ、生き物がいるから、自分の動きを少し加減するという具体的な経験にはなりました。

現在はベランダへのアクセスがよく、バケツに水をためて数日置けるため、そのまま水を足しています。手間が減った分、子どもが世話へ参加する機会は減りました。

飼育が簡単になることと、子どもの「お世話体験」が増えることは、必ずしも同じではありません。

増やしたい年は親子を分け、増やさない年は自然に任せる

2025年は積極的に増やす予定がなかったため、卵や稚魚を親メダカから分けませんでした。その結果、目立って増えませんでした。

親魚は卵や小さな稚魚を食べることがあるため、確実に育てたい場合は分けて管理します。稚魚の基本的な育て方は、GEX「メダカが孵化したらすべきこと」も参考になります。

2026年は、稚魚を別水槽へ移しました。親メダカと同じグリーンウォーターを使い、少しずつ大きくなっています。

2026年に生まれたメダカの稚魚を移したグリーンウォーターの水槽
2026年に生まれた稚魚。緑色の水の中を探すと、小さな動きが見つかります。
親子でメダカ稚魚の水槽替えをしている様子
ちーくんも水槽替えに参加。触るのではなく、そっと水を移しながら見守ります。

メダカは、増やしたいときには卵や稚魚を分け、積極的に増やさないときには親と同居させる選択ができます。ただし、水草の陰などで一部が生き残ることもあるため、「分けなければ絶対に増えない」わけではありません。

2024年秋に約20匹いたメダカは、2026年夏に親魚を数えると9匹になっていました。つまり、実際に少しずつ死んでいます。その一方で、新しく生まれた稚魚が育っています。

一匹のペットを維持しているというより、死ぬ個体がいて、生まれる個体がいて、集団が少しずつ入れ替わりながら世代をつないでいる感覚です。

捕まえた水生生物を、同じ鉢へ入れにくいのはデメリット

わが家では、川や水辺でテナガエビ、小さなヌマエビ、モクズガニ、ヤゴなどを捕まえたことがあります。しかし、それらをメダカ鉢へ気軽に追加することはできません。

  • 小さな生き物や稚エビは、メダカに食べられる可能性がある
  • ヤゴや大型のエビ、カニ類は、メダカや稚魚を捕食・負傷させる可能性がある
  • 生き物ごとに必要な餌、水深、隠れ場所が異なる

「一緒に入れたら楽しそう」ではなく、一緒に暮らせるかを先に考える必要があります。捕まえた生き物を飼うか、観察後に元の場所へ戻すかを考えるときは、捕まえた虫をどうするかを考えた記事と共通する部分があります。

飼育魚を野外へ放さない

増えすぎた場合でも、飼育していたメダカを川や池へ放してはいけません。在来種であっても、地域固有の遺伝的な構成や生態系に影響する可能性があります。環境省の「あなたが飼っている魚を放流しないでください」も確認してください。

「夢中ではない」ことも、家に自然がある姿だと思う

ちーくんは、メダカを見たくて毎朝ベランダに駆け寄るわけではありません。メダカに触ることもできず、グリーンウォーターでは魚が見えない時間もあります。

それでも、保育園では「今日は散歩でメダカを見に行きました」と、その日の活動として連絡帳に書かれることがあります。都会では、メダカを見るために歩いて行くこと自体が一つの自然体験になります。

そのメダカが、家ではベランダにずっといます。外では「見に行く対象」なのに、家ではわざわざ意識しなくても存在している。私は、この自然が生活の背景になっている状態にも価値があると思っています。

子どもが毎日熱中することだけを成功としない。親が気にかけ、子どもが時々一緒に見る。それでも十分に「家に自然がある」と言えるのではないでしょうか。

家のメダカは、外の水辺を見るときの基準点になる

ちーくんは川へ行くと、メダカや小魚がいないか探します。鯉を見つければ教えてくれます。ペットショップでも水槽の魚を見ます。

そのたびに、「うちにもメダカがいるね」と、外で見たものと家庭での経験を結びつけられます。

メダカを毎日熱心に観察していなくても、家に水中の生き物がいることで、水を見るときに次の視点が生まれます。

  • 魚や小さな生き物はいないか
  • 水面や水草の下で何か動かなかったか
  • 見えない場所に隠れていないか
  • 水を乱暴に動かしてもよいか

自然は、見えているものだけでできているわけではありません。

グリーンウォーターの底は見えません。それでも、そこにはメダカが住んでいます。この経験があると、川や池を見たときにも、「何も見えないから何もいない」ではなく、「見えないだけで、何かいるかもしれない」という立場に立ちやすくなります。

メダカだけの効果とは証明できません。虫取り、川遊び、保育園の散歩、絵本など、複数の経験が重なっています。ただ、家に「生き物が暮らす水」があることで、次のような自然への構えを繰り返し共有できます。

まず見るすぐに手を入れず、水面や物陰の動きを探す。
少し待つ動きがない時間も含めて、姿を現すまで観察する。
いる前提で扱う石、水草、水を、何もいないものとして乱暴に動かさない。
外と家をつなぐ川や園で見た魚を、家庭のメダカと比べる。

「いた」「大きくなったね」のように、見つけたものをその場の言葉につなげる関わりは、2歳の言葉を増やす遊び|絵本・散歩・会話で語彙を広げる方法で書いている「体験と言葉をつなげる」考え方とも重なります。

メダカが子どもに残すものをまとめた図
メダカは知育教材というより、日常の中に自然との接点を増やしてくれる存在。記事全体の要点を一枚にまとめた図です。

動く本物を、親子で一緒に見る時間になる

子どもは、動いているものへ注意を向けます。魚が泳ぐ、虫が飛ぶ、水面に波紋が広がる。その小さな変化を見つけると、目で追います。

YouTubeやテレビも、映像や音が次々に変化します。ちーくんもYouTubeを見たがることがありますし、パパも疲れていて見せたい日があります。メダカを飼えば動画を見なくなるわけではありません。

ただし、画面は次々に刺激を提示してくれますが、メダカはいつ姿を現すか分かりません。子どもの側が水を見て、探し、少し待つ必要があります。

子どもが何かを見ている時間を、大人が少し待てるようにする工夫は、幼児との自然観察は親の準備で変わる|服装・虫除け・待ち方でもまとめています。

パパがメダカ鉢を見ていると、ちーくんもやって来ます。

「いた」
「赤ちゃん、大きくなったね」
「何匹いるかな」
「ホテイアオイに子どもができているね」

一人でYouTubeを見ているときよりも、パパと一緒にメダカを探している方が楽しそうに見えることがあります。もちろん、メダカが特別に好きなのではなく、パパと一緒に何かをすることが好きなだけかもしれません。

しかし、それでもよいと思います。メダカは子どもを一人で夢中にさせる教材ではなく、親子が同じ現実を、同じ方向を向いて見るためのきっかけになっています。

虫の動きを親子で追う体験については、幼児の虫取り・虫観察ガイドでも詳しく整理しています。

外の自然は「新規性」、家の自然は「継続と変化」

公園、川、森へ出かける自然体験には、新しいものと出会う面白さがあります。今日はどんな虫がいるのか、川にはどんな魚がいるのか。短い時間に集中して自然と関わります。

一方、家のメダカ鉢は、毎日ほとんど変わり映えしません。

しかし、2024年、2025年、2026年の写真を並べると、次の変化が見えてきます。

  • 透明だった水が、グリーンウォーターになった
  • 浮草やホテイアオイが育ち、子株ができた
  • 冬には氷が張り、季節を越えた
  • 引っ越しをして、置き場所と観察のしやすさが変わった
  • 当初の親魚が減り、2026年には稚魚が生まれた
  • 稚魚が少しずつ大きくなった

一日では分からない変化も、同じものを長く見ているからこそ分かります。

外で見つけた生き物を「見つけて終わり」にせず、観察し、比べ、あとから思い出す流れは、幼児の虫取りは学問の入口|採集・観察・記録で育つ「調べる力」にもつながるテーマです。

冒頭の結論に戻ると

外で世界を広げ、家で同じ自然を長く見て深める。メダカは、この「家で深める自然」を低い管理負担で残しやすい生き物でした。

都心でも生き物を探す視点については、都心でも虫は見つかる|2歳児との自然観察もあわせてご覧ください。

幼児家庭でメダカ飼育が向いている人・向いていない人

向いている家庭 期待と合わない可能性がある家庭
親が主な管理者になることを受け入れられる 幼児自身に毎日すべての世話を任せたい
家に日常的な自然との接点を作りたい 触れ合って遊べるペットを求めている
ベランダなどに安定した容器を置ける 飼育場所や水量を十分に確保できない
見る・探す・待つことを楽しみたい 常に分かりやすい反応や刺激を求めている
増やすかどうかを家庭で選びたい 捕まえた水生生物をすべて同じ鉢へ入れたい

メダカと子どもの飼育でよくある質問

Q. メダカは金魚より飼いやすいですか?

A. 一概には言えませんが、メダカは小型のままで、成長後の容器を予測しやすい点が幼児家庭には向いています。金魚は長生きし、大きくなるため、将来の水槽やろ過能力まで考えて迎える必要があります。

Q. メダカは足し水だけで飼えますか?

A. 最初から足し水だけでよいとは限りません。わが家では水量のある容器、過密でない飼育数、日光、水草、長期間の安定などが重なり、現在は主に足し水で維持できています。魚の様子や水質に異常があれば、水換えや環境調整が必要です。

Q. メダカを増やしたくない場合はどうしますか?

A. 卵や稚魚を親から分けなければ、生き残る数は少なくなりやすいです。ただし、水草などに隠れて育つ個体もいるため、絶対に増えないとは言えません。迎える前に、増えた場合も最後まで飼える数と容器を考えます。

Q. 冬に水面が凍っても大丈夫ですか?

A. 屋外で越冬できることはありますが、容器全体が凍るほど浅い水量や急激な環境変化は避けたいところです。わが家では表面に氷が張っても越冬しましたが、地域・水量・品種・魚の状態で条件は変わります。

Q. 子どもがメダカに夢中でなくても、飼う意味はありますか?

A. 能力が伸びると断定はできませんが、水を見ると生き物を探す、見えなくても何かいるかもしれないと考える、親子で小さな動きを共有するといった機会が生まれます。毎日熱中することだけが価値ではありません。

Q. ヤゴやエビ、カニを一緒に入れてもよいですか?

A. 生き物の大きさや食性によって、食べる・食べられる関係が生じます。ヤゴ、テナガエビ、カニ類などはメダカを傷つける可能性があるため、基本的には別容器で観察する方が安全です。

Q. 増えたメダカを川や池へ放してもよいですか?

A. 飼育した魚は野外へ放さず、最後まで責任を持って飼育します。在来種でも、地域固有の遺伝的構成や生態系へ影響する可能性があります。

Q. メダカ飼育の初期費用はどのくらいですか?

A. 大きめの飼育鉢、浮草、ソーラー式エアーポンプ、バケツなどを新しくそろえるなら、わが家に近い構成で5,000〜10,000円前後が一つの目安です。手持ちの容器を使ったりポンプを省いたりすれば、もっと安く始められます。

Q. ベランダ飼育のデメリットは何ですか?

A. 夏は蒸発で足し水が増える、大型鉢が場所を取る、日当たりのよい場所を使う、グリーンウォーターでは上からしか魚を見にくい、水草や土で見た目が乱れやすい、他の水生生物を混泳させにくい、といった点があります。

Q. 屋外のグリーンウォーターなら餌はいりませんか?

A. 餌が不要とは言えません。わが家では成熟したグリーンウォーターと低めの飼育密度のおかげか、補助的な給餌はごく少量で済んでいますが、季節・飼育数・水中の餌量によって必要量は変わります。

まとめ:メダカは、日常に自然との接点を残してくれた

メダカを飼ったことで、ちーくんの観察力が伸びたのか、自然を大切にする子になったのかは分かりません。

子どもの成長には、散歩、虫取り、川遊び、家庭菜園、絵本、保育園での体験、親子の会話など、多くの要因が関わっています。メダカだけの効果を切り分けることはできません。

ただ、メダカがいたことで、次の機会は確かに生まれました。

  • 水を見ると、生き物がいないか探す
  • 見えなくても、何かいるかもしれないと考える
  • 生き物がいる水を、そっと扱う
  • 親子で同じ小さな動きを探す
  • 稚魚や水草の変化を長く見守る
  • 外で見た魚と、家での経験を結びつける

わが家のメダカは、子どもを毎日夢中にさせるペットではありません。それでも、緑色の水の中で静かに泳ぎ、子どもの生活の背景にあり続けています。

メダカは、子どもの能力を伸ばすために必要な教材ではなく、日常の中に自然との接点を一つ増やしてくれる存在でした。

参考にした外部情報

※本記事は、わが家の2024年10月〜2026年夏の飼育記録を中心にまとめたものです。飼育条件は地域、容器、水量、飼育数、品種によって異なります。

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