幼児との自然観察は親の準備で変わる|汚れてもいい服・虫除け・しゃがんで待つ工夫
幼児との自然観察の準備は、虫網や虫かごだけでは終わりません。
子どもがアリの巣や落ち葉、側溝の水をじっと見ている時、つい「そろそろ行こう」と言ってしまうことがあります。
それは、親が自然観察に興味がないからではなく、親自身がその場にいづらい状態になっているからかもしれません。
立ったままで疲れていたり、暑さや蚊や服の汚れが気になっていたりすると、子どもがまだ見ている途中でも移動したくなります。
だから、幼児の観察時間を支えるには、親がその場にいられる準備も必要なのだと思います。
この記事では、汚れてもいい服、虫除け、帽子、飲み物、しゃがんで待つ工夫を、親の関わり方としてまとめます。
幼児の自然観察を、親の服装・虫除け・姿勢・待ち方から考えます。
子どもの集中が短いのではなく、親の準備で観察時間が変わることもあります。
汚れてもいい服、しゃがめる靴、虫除け、帽子、飲み物、小さな敷物。
子どもの自然観察の準備に、親が一緒に待つための準備も加えましょう。
幼児との自然観察に行く前の親の準備チェックリスト
幼児との自然観察では、子どもの虫網や虫かごだけでなく、親がその場にいられる準備も大切です。
まずは、出かける前に次のものを確認しておくと安心です。
- 汚れてもいいズボン・洗いやすい服
- しゃがみやすい靴・歩きやすい靴
- 親の虫除け・帽子・飲み物・暑さ対策
- タオル・ウェットティッシュ・小さな敷物
- 水辺・道路・ハチ・割れ物を見た時にすぐ移動する心づもり
虫取り道具の準備や、虫除けスプレーの選び方・使い方については、こちらの記事にまとめています。
このページでは、道具そのものよりも、親が一緒に見て待つための準備に絞って考えます。
幼児との自然観察で大切なのは「親が待てる準備」
虫取りや自然観察の準備というと、まず子どもの持ち物を考えますよね。
虫網
虫かご
観察ケース
帽子
水筒
もちろん、これらも大事です。
でも、幼児との自然観察では、もう一つ大事な準備があります。
幼児は、大人が思っているよりも長く、同じ場所を見ていることがあります。
アリの巣の前、樹液の木の前、側溝の水、苔、落ち葉、地面の石。
大人ならすぐに通り過ぎる場所で、幼児はじっと立ち止まります。
その時、親がその場にいられる準備をしていないと、子どもの観察を途中で切ってしまいやすくなります。
子どもの準備
虫網、虫かご、帽子、水筒、着替え。
子どもが安全に遊ぶための準備です。
親の準備
汚れてもいい服、しゃがめる靴、虫除け、座れる服装と少し待てる余裕。
親が一緒に見て待つための準備です。
親が立ったままだと、観察を切り上げやすい
幼児が何かを見つけてしゃがみ込んだ時、親は立ったまま見守ることがあります。
でも、立ったままだと、親の方が先に疲れてしまうことがあります。
中腰でのぞき込む姿勢が続くと、だんだん立っている方が楽になります。
そのまま「そろそろ移動したい」と感じやすくなります。
地面が濡れていたり、服が汚れそうだったりすると、子どもの目線まで下がりにくくなります。
虫除けをしていないと、親の方がその場にいづらくなります。
子どもがまだ見ていても、早く移動したくなります。
親も服や靴を気にしていると、しっかりしゃがめず、中途半端な姿勢になりがちです。
その姿勢がつらくなって、立ったままになりやすくなります。
そうなると、幼児がまだ見ている途中でも、
もう行こう
汚れるからやめよう
そこはいいから次行こう
と言いたくなります。
もちろん、毎回長く付き合わないといけないわけではありません。
でも、自然観察を楽しみたい日には、親も最初から「今日は少ししゃがむ日」と思って準備しておくと、子どもの観察時間を削りにくくなります。
汚れてもいい服・歩きやすい靴が観察時間を支える
幼児との自然観察で一番大事な準備は、親も子どもも汚れてもいい服で行くことかもしれません。
子どもは、自然の中で当たり前のようにしゃがみます。
地面に手をつきます。
葉っぱを拾います。
石を触ります。
水の近くに寄ります。
苔や土に近づきます。
その時、せっかく子どもには自由にさせたいと思っていても、親が「自分は汚れたくない服」で来ていると、子どもと同じ目線まで下がりにくくなります。
避けたい服装
お気に入りの服、汚れが落ちにくい服、しゃがみにくい服、きれいな靴。
親が地面に近づきにくくなります。
観察しやすい服装
汚れてもいいズボン、歩きやすい靴、洗いやすい服。
親も一緒にしゃがみやすくなります。
「子どもには自然に触れてほしい」と思っていても、親自身が汚れを気にしていると、どうしても声かけが制限になりやすくなります。
そこ座らないで
触らないで
靴が汚れるよ
もちろん、危ないものや不衛生なものは止める必要があります。
でも、単に服が汚れることだけが理由なら、最初から汚れてもいい服で行く方が、親も子どもも楽になります。
虫除け・帽子・飲み物で、親の余裕を作る
自然観察では、子どもの快適さだけでなく親の快適さも大事です。
親が暑い、かゆい、疲れた、喉が渇いたと思っていると、子どもが集中していても、その場にいられなくなります。
だから、親自身の虫除けや帽子、飲み物も、自然観察を続けるための準備になります。
蚊が多い場所では、親の方もその場にいづらくなります。
親も虫除けをしておくと、子どもの観察を少し待ちやすくなります。
日差しが強いと、立って待つだけでも疲れやすくなります。
帽子やネッククーラーで暑さ対策をしていると、親も落ち着いてその場にいられます。
子どもの水筒だけでなく、親の飲み物も必要です。
親の疲れは、子どもの観察をどこまで待てるかに影響します。
手が汚れた時にすぐ拭けると、親のストレスが減ります。
「汚れたら拭けばいい」と思えるだけで、見守りやすくなります。
こまりちも一度、虫除けをせずにクヌギの木を観察したことがあります。
ちーくんは、いろいろな虫を見つけて夢中になっていたのですが、蚊が多く、まぶたの近くを刺されてしまいました。
その後は「かゆい!帰る!」となり、せっかくの観察時間がそこで終わってしまいました。
この経験からも、虫除けは「虫に刺されないため」だけでなく、子どもの観察時間を途中で切らないための準備でもあると感じています。
虫除けスプレーの選び方や、虫取り道具として何を持っていくかは、こちらの記事で詳しくまとめています。
しゃがむ・座る・待つための工夫
幼児の自然観察は、歩き回るだけではありません。
むしろ、同じ場所にしばらくいることで深くなることがあります。
アリの巣の前で止まる。
樹液の木の前で止まる。
側溝の水を見続ける。
苔の前にしゃがむ。
石を触って動かそうとする。
その時間に付き合うには、親がしゃがめること、座れること、待てることが大切です。
しゃがむ
幼児の目線に近づくと、何を見ているのか分かりやすくなります。
座る
汚れてもいいズボンや小さな敷物があると、いっそ座って同じ場所にいられます。
待つ
すぐに答えを言わず、すぐに次へ行かず、幼児が見ている時間を少し残します。
一緒に見る
親が一緒に見ることで、ただの待ち時間ではなく、親子の観察時間になります。
ずっと歩き続ける必要はありません。
目的地まで進むことだけが外遊びではありません。
幼児にとっては、道の途中にある小さなものがその日の一番大きな発見になることがあります。
子どもの目線に下がると、興味の先が見える
親が立ったまま見ていると、幼児が何を見ているのかは意外と分かりません。
同じアリの巣を見ていても、幼児が見ているのは巣穴ではなく、餌を持っているアリかもしれません。
樹液の木を見ていても、虫ではなく、木から何かが出ていることに驚いているのかもしれません。
巣穴ではなく、餌を持っているアリを見ているかもしれない。
虫ではなく、木から何かが出ていることが気になっているかもしれない。
水そのものではなく、流れていく葉っぱを追っているかもしれない。
色ではなく、踏んだ時の音を楽しんでいるかもしれない。
親が目線を下げると、子どもの興味の先が少し見えやすくなります。
これを見ていたんだね
ここが気になるんだね
もう少し見てみようか
こういう声かけは、親が同じ目線に近づかないと出にくいです。
自然観察の終わらせ方|急に切らず、小さな区切りを作る
とはいえ、幼児が見ているからといって、いつまでもその場にいられるわけではありません。
帰る時間もあります。
お腹も空きます。
下の子がいることもあります。
安全面で移動した方がよいこともあります。
だから、自然観察では「待つこと」と同じくらい、「どう終わらせるか」も大事です。
「もう行くよ」と突然終わらせると、幼児にとっては、見ていた世界を急に閉じられる感覚になるかもしれません。
できる時は、小さな区切りを作ると移動しやすくなります。
-
このアリが穴に入るまで見たら行こう。
観察の終わりが見えやすくなります。 -
あと1回だけ、ダンゴムシを見たら戻ろう。
幼児の気持ちを受け止めつつ、次の行動へつなげます。 -
写真を撮って、家でもう一回見よう。
外の観察を家の会話につなげられます。 -
ハチが来たから、ここは離れよう。
安全上の理由は、はっきり伝えてよいと思います。
待つことは大事です。
でも、親が無理をしすぎる必要はありません。
大切なのは、親の都合だけで急に切るのではなく、できる範囲で子どもが見ていた世界に区切りをつけてから移動することだと思います。
ハチ・水辺・道路など、すぐ移動した方がいい場面
自然観察では、子どもの興味を尊重したい一方で、親がすぐに止めた方がいい場面もあります。
樹液の木や花の近くでは、ハチが来ることがあります。
近づきすぎず、静かに離れます。
幼児は興味の方へ急に動くことがあります。
水辺や道路では、観察よりも距離を取ることを優先します。
石や陶器のかけらと見分けにくいことがあります。
触る前に親が確認します。
口に入れないことを最優先にします。
名前が分かっても、野外の実やきのこは食べないようにします。
自然観察は、何でも自由に触らせることではなく、安全に見られる範囲を親が整えることでもあります。
子どもが扱える小さな挑戦と、親が管理すべき危険は分けて考える必要があります。
幼児との自然観察でよくある疑問
幼児との自然観察で、親は何を準備すればいいですか?
子どもの虫網や虫かごだけでなく、親の汚れてもいい服、しゃがみやすい靴、虫除け、帽子、飲み物、小さな敷物があると待ちやすくなります。
子どもが同じ場所をずっと見ている時、どれくらい待てばいいですか?
決まった時間はありません。
余裕がある日は少し長く待ち、移動したい時は「このアリが穴に入ったら行こう」など、小さな区切りを作ると移動しやすくなります。
虫除けスプレーや虫取り道具は何を用意すればいいですか?
虫除けスプレーや虫網、虫かご、観察ケースなどの詳しい準備は、
幼児との虫とりの準備と道具
にまとめています。
自然観察中にすぐ移動した方がいい場面はありますか?
ハチが近くにいる時、水辺や道路が近い時、割れたガラスや金属片がある時、食べられるか分からない実やきのこがある時は、安全を優先して移動します。
まとめ:自然観察の準備は、親にも必要
幼児との自然観察では、虫網や虫かごだけでなく、親の準備も大切です。
- 親が立ったままだと、子どもがまだ見ている途中でも「もう行こう」になりやすい。
- 汚れてもいい服は、親が子どもの観察を止めすぎないための準備になる。
- 虫除け、帽子、飲み物は、親がその場にいられる時間を支える。
- しゃがむ・座る・待つことで、子どもの興味の先が見えやすくなる。
- 終わる時は、急に切るのではなく、小さな区切りを一緒に作る。
- ハチ、水辺、道路、鋭いもの、分からない実やきのこなどは、安全を優先する。
幼児が見ている世界は、大人が思うよりゆっくりしていて、細かくて、不思議に満ちているのかもしれません。
その世界を途中で切らずに、少しだけ長く一緒に見てあげる。
そのために、親も汚れていい服で、虫除けをして、しゃがめる準備をしておく。
それだけで、いつもの散歩や外遊びが、少し深い自然観察に変わるのだと思います。


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