自然は毎週変わる。親子でフィールドワークすると季節が見えてくる

行くたびに変わる景色・新しい発見。散歩もフィールドワークになる。 外遊び・自然学習
行くたびに変わる景色・新しい発見。散歩もフィールドワークになる。

親子の自然観察|季節の変化とフィールドワーク

同じ場所を歩くと、季節が見えてくる

同じ場所を歩いているはずなのに、毎週見えるものが違う。
虫とりや自然観察を続けていると、その当たり前のことに毎回少し驚きます。
鳴き声草の高さ風の感じ見え方も色々と変わる。
親子でフィールドワークをしていると、季節はカレンダーの上ではなく、目の前の小さな変化として動いていることを実感します。

POINT 01
同じ場所を見直す
POINT 02
前回との差に気づく
POINT 03
季節を実感する
自然の中で何かを探す子ども

フィールドワークは、遠くへ行くことではなく
「同じ場所を見直すこと」

自然観察というと、特別な森や大きな公園へ行くイメージがあるかもしれません。
それは間違いで、子どもとのフィールドワークは、もっと身近でいいんです。

この記事で伝えたいこと

同じ道を何度も歩く。
前に見た花がどう変わったかを見る。
先週いなかった虫に気づく。
こういった繰り返しの中で、季節は「知識」から親子で見つける実感に変わっていきます。

同じ場所なのに、毎週ちがう

私がいちばん面白いと思っているのは、自然は毎週のように様子が変わるということです。

基本散歩は同じ道になることが多いですよね。
でも、同じ場所でも前と同じようでいて、違いが見えてきます。
咲いている花が変わり、飛んでいる虫も変わる。
草の伸び方も違うし、音の感じまで変わります。

自然は、大きく「春」「夏」といった大きな区切りで見るものではなく、
もっと細かい変化の積み重ねで見るものなんです。
フィールドワークでは、それを肌で感じることができます。

同じ場所を歩く意味

親子で同じ場所を繰り返し歩くと、季節はカレンダーではなく、目の前の変化として見えてくる気がします。

フィールドワークで見えてくる「前との違い」

一回だけ歩くと、「花が咲いていた」「虫がいた」で終わることもあります。
でも、同じ場所に何度も行くと、そこに比較が生まれます。

1. 前に見たものを思い出す

2. 今日の様子を見る

3. 違いに気づく

4. 次にどうなるか予想する

これは、子どもの中で起きていることです。

ただの散歩で実験のように頭を動かしていることがわかります。
もしかしたら、「探検!何が見れるかな?」とか、嬉しい言葉が聞けるかもしれません。

たとえば、この前はたんぽぽが咲いていた場所を見ると、次は綿毛がある。
土だったところに緑の草(カタバミ)が咲いている。
次の週にはシジミチョウが飛んでいる

ただの散歩が「前と今を比べる時間」に変わります。

春は、花と小さい虫が一気ににぎやかになる

春の最初って、足元の世界が急に明るくなる感じがあります。

4月の初めごろには、たんぽぽやカラスノエンドウ、ヒメオドリコソウが咲いていて、シジミチョウがたくさん飛んでいました。水辺にはオタマジャクシもたくさんいて、「ああ、春が始まったな」という感じがしました。

小さい花と小さい虫が一気に動き出すので、足元を見て歩くだけでもかなり楽しいです。
春は、親子でのフィールドワークを始めるのにすごくいい季節だと思います。

春に見やすい変化

  • 咲いている花の種類が少しずつ増える
  • 小さな蝶やハチ、ハエのような虫が花のまわりに集まる
  • 水辺ではオタマジャクシやカエルの気配が増える
  • 草が伸びて、虫が隠れる場所も増えていく

次の週には、もう別の花と別の虫がいる

ここが本当に面白い。「前と同じ」がほとんど続かないんです。

次の週には、ウマノアシガタが目立っていて、その頃にはヒゲナガハナノミがびゅんびゅん飛んでいました。
そのあとにはコウゾリナが咲き始め、トノサマガエルがぴょんぴょんしていました。

また別の日には、ブタナが咲いて、ヒメジョオンの花が開いていました。
いつの間にかシジミチョウが減って、モンシロチョウが増えている。
気づけば、マメコガネやハムシも増えていました。

「この前見た」が、もうそのままでは通用しないのが、自然観察の面白さだと思います。

4月. 4月初め

たんぽぽ、カラスノエンドウ、ヒメオドリコソウ。

足元の花と小さな蝶が目立ってた。

翌週. 翌週以降

ウマノアシガタ、ヒゲナガハナノミ、コウゾリナなど、前回とは違う花と虫が出てきた。

初夏. 初夏に近づくころ

ブタナやヒメジョオンが目立ち、モンシロチョウ、マメコガネ、ハムシなども増えてきた。

子どもに予想が出てくる

「前と違う」「ここにもいるかな」「この花には虫が来るかな」という予想が生まれやすい。

家の近くでも、ちゃんと季節は動いている

遠くの自然公園じゃなくても、家の近くに変化はちゃんとある

そんなこと言っても、家の近くに自然なんてないし。そう思ってませんか?

そんなことありません。

たんぽぽやスミレが咲いていたと思ったら、すぐにたんぽぽは綿毛に変わります。
ナガミヒナゲシやキュウリソウが咲いていた場所が、いつの間にかオオキンケイギクだらけになっていることもありました。
ツツジの花びらも、気づけばなくなっていました。

遠くへ行かなくても、繰り返し同じ道を歩くだけで、ちゃんと変化は見つかります。だから、自然を見る目がつくと、普段の道が少し特別な場所に変わる気がします。

FIELDWORK TIP

場所を増やすより、まずは同じ場所を見直す。
変わってるところはないかなと、観察の目で見る
親子の自然観察では、これだけでもかなり発見が増えます。

次の散歩では、同じ場所を3回見る

フィールドワークといっても、大げさな準備はいりません。
まずは、いつもの散歩道の中で「ここを見る」と決めるだけで十分です。

1. 見る場所を一つ決める

公園の花壇、道ばたの草むら、川沿いの木、家の近くの植え込みなど、通いやすい場所を選びます。

2. 毎回同じところを見る

花、葉っぱ、地面、木の幹、水辺など、見る場所を固定すると変化に気づきやすくなります。

3. 写真を1枚だけ残す

全部記録しようとしなくて大丈夫です。親が気になったものを1枚撮るだけでも、前回との比較ができます。

4. 帰りに一言だけ話す

「前と何が違ったかな」「今日は何が多かったかな」と、親子で軽く振り返ります。

夏になると、見上げる世界が増えてくる

春が足元の季節なら、夏は少し視線が上に上がる季節かもしれません。

暑くなってくると、蝶やトンボが多く見えるようになりました。

アゲハ蝶が家の近くの公園でもたくさん見られて、幼虫もたくさん観察しました。
子どもが生まれる前は柑橘系の植物なんて気にしていなかったのに、今ではどこにあるか意識するようになっています。

セミの鳴き声も増えてきます。よく聞くと、鳴き方が違う。

川沿いにはアオスジアゲハが給水に来ていて、トンボも増えてきます。

木の上の方を飛ぶ虫を見て、「タマムシなんて飛んでいたんだ」と驚いたりもしました。

同じ「虫を見る」でも、季節によって目を向ける高さまで変わるのが面白いです。

春. 足元に目が向く季節

足元の花、小さな蝶、草の中の虫、水辺のオタマジャクシなど、低い場所に目が向きやすい。

夏. 視線が上にも広がる季節

木の上のセミ、飛んでいるトンボ、アゲハ蝶、樹液に来る虫など、視線が上にも広がる。

虫取りや自然観察の実践に進みたい方へ

季節の変化に気づくようになると、次は「どこを見れば虫が見つかるか」も気になってきます。
実践の探し方は、こちらの記事にまとめています。

知識不足でも、知りたくなることが増えていく

私はまだまだ詳しくないのですが、詳しくないからこそ、もっと知りたくなる感じがあります。

木の名前もまだ全部はわからないし、どんな生きものがどんなふうに生きているのかも、知らないことだらけです。

だから、歩いて見ていると、「あれは何だろう」がどんどん増えていきます。

図鑑を開くのもいいけれど、先にフィールドワークをして、見つけたものが何なのかをあとで調べるほうが、私はずっと面白いと感じています。

親が詳しくなくても大丈夫です。
「わからないね」「調べてみようか」と言えること自体が、子どもにとって大切な学びになると思います。

子どもは、親が見ているものをちゃんと見ている

親が自然を面白がっていると、子どもの親和性も上がりやすい気がします。

親がこんな感じなので、うちの子の生きものに対する親和性はかなり高いです。


ダンゴムシバッタちょうちょカエルザリガニけむしカメムシも全部「ちょうだい!」

自然の中ではあまり怖いものがないみたいで、親としてはちょっと驚くこともありますけどね

親が面白がると、子どもも自然にその方向へ向いていくんだなと感じます。

「この花、前は咲いてなかったね」

「今日は蝶が多いね。何か理由があるのかな」

「この葉っぱ、誰かが食べた跡みたいだね」

「先週見た虫、今日はいるかな」

自然観察は「記録」すると、もっと面白くなる

余裕がある日は、見つけたものを少しだけ記録しておくと、季節の変化がさらに見えやすくなります。

ただ、幼児との散歩で細かい記録を続けるのは大変です。完璧な観察ノートを作ろうとしなくても大丈夫。

写真を1枚撮る見つけたものを一つだけメモする帰宅後に親子で一言話す

それくらいで十分です。

ゆるく続ける記録の例

  • 今日見つけた花を1つだけ写真に撮る
  • 虫が多かった場所を親がメモする
  • 子どもが気に入ったものを1つだけ聞く
  • 「先週と違ったこと」を一言だけ残す
  • 同じ木や草むらの写真を月に数回撮る

安全とマナーがあると、自然観察は続けやすい

親子で自然を楽しむときは、興味を大切にしつつ、安全とマナーも先に共有しておきたいです。

触ってよいもの、見るだけにするもの、持ち帰らないもの。

採集してよい場所と、観察だけにする場所。

こうした線引きがあると、子どもも安心して自然と関われます。

親子で決めておきたいこと

  • 知らない虫や植物は、まず大人に聞く
  • 蜂や毛虫には近づきすぎない
  • 公園や施設の採集ルールを守る
  • 触ったあとは手を洗う
  • 持ち帰る前に、本当に世話できるか考える

次に読むなら

まとめ|フィールドワークをすると、季節が「見える」ようになる

SUMMARY

親子でフィールドワークをしていると、花や虫や音の変化を通して、季節がカレンダーではなく目の前の現象として見えてくるのだと思います。

同じ道を歩いているのに、毎回少しずつ違う。それに気づけるようになると、自然観察は一気に面白くなります。

  • 自然は毎週のように変化している
  • 春は足元の花と小さい虫がにぎやか
  • 次の週にはもう別の花と虫が見えてくる
  • 家の近くでもちゃんと季節は動いている
  • 夏は視線が上がり、蝶やトンボやセミが増える
  • 親が面白がると、子どもも自然に親和的になる

フィールドワークって、特別なことのようでいて、実は同じ場所を何度も歩くことなのかもしれません。そうやって歩いているうちに、季節は少しずつ「知識」ではなく「実感」になっていく気がしています。

次の散歩では、いつもの道で一つだけ見てみてください。
「前と何が違うかな?」
その一言で、いつもの散歩が親子の小さなフィールドワークに変わるかもしれません。

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