幼児との散歩って何を目的に歩いていますか?
目的地に着くことが目的?
我が家は虫取りとか自然学習に重きをおいているので、お散歩は絶好の理科の時間です。
散歩してても虫なんていないって思っていますか?
いえいえ、
立ち止まって、しゃがんで見てみてください。
歩きながらでは見えなかったものが、止まった瞬間に見えてきます。
葉っぱの裏で動くもの、地面を歩く小さな影。
“虫がいる世界”は、止まった人にだけ見える
よく「子どもの方が虫を見つけるのが上手」と言われますが、
2歳7ヶ月のわが子を見ていると、正直まだそこまでではありません。
むしろ、見つけるのはパパの方が多いです。
視野の広さや経験の差もあると思いますが、
“見つける力”は最初からあるものではないんです。
だから、その視点を教えてあげる必要があります。
そうしたら、次は、子どもの別の強み
一度見つけると、一気にハマること
がぐんぐん伸びていきます。
「きっかけさえあれば、自分で探し始める」
この記事では、我が家で行っている生の散歩を紹介して、どのように学びに変えているか、脳科学的視点も交えて考察もしています。
- 散歩より知育玩具の方がいいと思う方
- 散歩中にどう知性を伸ばしたらいいか分からない方
に新しい視点を与えることができればと思っています。
🐞虫が見つかるかは“季節”、ハマるかは“関わり”
春の晴れた日、2歳7ヶ月のちーくんと2時間半のお散歩に出かけました。
虫かごと水筒、おやつを持って出発。
この日は、てんとう虫、ダンゴムシ、アリ、ハムシ、ゴミムシなど、気づけば20匹近くの虫を捕まえていました。
春になったということが一番大きい要因ですが、見ようとしないと虫たちの小さな世界は見えてきません。
そんなに自然がないと思われるところでも、探せば自然が見つかって、そこに生き物が生息しているかもしれません。
一気に虫が増えて、「見つかる楽しさ」がある状態でした。
🌱ここが大事
虫の量はコントロールできない(季節・天気の影響)
でも、今回一番変わったのはそこではありません。
ちーくんの“関わり方”が変わっていたこと
見つけるたびに一緒にしゃがみ、少し声をかける。
それだけで、
「見せてもらう側」から「自分で探す側」に変わっていきました
🌱「探検」の一言で、散歩が変わった
散歩を「探検」に変えるだけで、子どもの動きは変わります。
👟 出発前から始まっている「探検モード」
お散歩のとき、子どもはどんな言葉を使っていますか?
ちーくんは、
「虫さんいるかな?」
「探検!探検!」
「新しい発見あるかな?」
と、家を出る前からワクワクしています。
準備中から「散歩いく!」と言い、靴下を自分で履き、時には靴まで。
すでに気持ちは“外に出て探すモード”になっています。
これはすごく好奇心が育っている証拠です。言い換えれば、向上心。

🧠 親の一言で「意味づけ」が変わる
実は、この“探検モード”。
パパの声かけがきっかけになっています。
「探検しよ!何か新しいのに会えるかな?」
「発見あるかな?」
この声かけを続けているうちに、
散歩=探検
というイメージが自然とできてきました。
虫かごも自分で持って、準備完了です。
この知的好奇心、主体性、向上心を高めるには、違いを理解することが大事です。
違いというのは、知識がないと見えないこともある。
いつも見る同じ風景の中から新しいものを見出す力。新しい雑草や花を探し、そこに名前を与える。ものに命を吹き込んで考える材料にする。
これには、子どもだけではどうしようもない。
ちゃんと、親が主導して、考えさせることが大切だと思います。
昨日や先週のことを覚えて、その時の記憶と照らし合わせて花の開花を理解し、花が散った理由を推察する。記憶力、観察力、洞察力、etc。でも、ただ歩いてもその芽は開きにくい。
「この前は、つぼみだったのに、お花が咲いてるね」
「お花が散って花びらが地面に落ちてる。なんで落ちてるんだろう」
時間や理由を意識する声かけをすることで子どもの前頭葉を活性化して考える力を育みます。
👉ポイント
行動の前に「意味づけ」をすると、子どもは主体的に動き出す
🌿 「目的地」よりも大事なこと
お散歩の目的はこどもの成長のため、目的地が大切なわけではありません。
一番大事なのは、知的好奇心が高まること。
だから、家を出て5分で立ち止まってもOK。
雑草でも、石でも、興味を持ったら親は止めません。
「寄り道」こそが、本番です。
じーっと草を見て、何かがいないかを探す。
石をひっくり返して虫がいないかを探す。
花を摘むのに、茎が折れなくて苦労する。どうしたらいいかなって、考えながら手折る。
こういった大人にとっては些細なことでも幼児の成長には非常に重要な働きがある。
それも、知育玩具で養われる偏った力ではなく、全体を底上げする。
例えば、じーっと観察するには集中力もいるし、観察力、分別力、そして、虫がいたら捕まえるとすると瞬発力と同時に瞬発力もいる。うまくいかないときは工夫が当然必要で、問題解決力も育つし、仮説提起をする力も同時に伸びていく。

🔍 しゃがんだ瞬間、スイッチが入る
しゃがみこんで、ちーくんが言いました。
「虫さんいるかなー?」
この一言で、空気が変わります。
見つけるたびに、
- 「どこにいるかな?」
- 「動いてるね」
- 「触ってみる?」
と、一言だけ添える。
すると、
“歩くだけの散歩” → “自分で探す時間”へ
大事なのは、自分でさがす時間かと思われがちですが、必ずしも自分で探さないといけないわけではない。子供にはまだ見えてない世界がある。それは、経験や知識がないから。
人間はものを観察するときに色眼鏡を使って観察すると言われている。
専門的にも、経験と知識がなければ見えてこない世界があることはよく言われていること。
だから、親は、子どもに色眼鏡をかぶせてあげてもいい。
「てんとう虫は、上の方に登ってくるから葉っぱの上の方を見たらいるかもよ。」
「虫さんはお花が好きだから、お花を見たら虫さんもいるかも。でも、慎重にしないと逃げちゃうよ」
とか、そんな専門的なことは必要ない。誰でも言えることを丁寧に説明してあげる。
2-3歳でも大人の言うことは理解できているので、理解していないように見えても、優しく丁寧に説明することで、愛着を同時に感じ、心に響くと思われます。
🌱関わり方のコツ
- 止めない(寄り道OK)
- 一緒にしゃがむ
- 答えを教えすぎない
👉すぐできる関わり方
- 答えを教えない
- 一緒にしゃがむ
- 「どう思う?」と聞く
🧠「覚えてる」が行動を変える
子どもは、ちゃんと覚えている。そして、ある日“勝手に使う”。
大きな石を見つけたときのこと。
何をするのかな?と思って、少し離れて見ていました。
すると、
何も言っていないのに、自分で石をひっくり返した
その瞬間、「あっ」と思いました。
近づいて見てみると、やっぱりダンゴムシや小さな幼虫が。
思い返すと、以前も同じことをしていました。
石をひっくり返すと、ダンゴムシやムカデ、カメムシが出てきたこと。
それを、ちゃんと覚えていたんです。
子どもの記憶力は侮れません。もし覚えていなくても、「この前も見たね」とか時間を意識させるといい。「昨日、1週間前、赤ちゃんの時など、いろんな時制を用いて伝えていくことで、子どもに時間の感覚を養わせます。
記憶は、多数の感覚刺激からの入力を受ける方が形成されやすく引き出しやすいです。
だから、散歩はすごくいい教材になる。
さらに、驚きというのは、扁桃体を刺激して異なる経路で記憶に関与するので尚更きく。
誰だって、びっくりしたり泣いたりという感情に訴えられたものは覚えていますよね。子どもも同じです。
💡親の気づき
「何してるの?」と思っていた行動には、ちゃんと理由があった
正直、親の方はそこまで覚えていませんでした。
でも子どもは違いました。
経験 → 記憶 → 行動
この流れが、自然にできていました。
そしてもうひとつ思ったことがあります。
止めなくてよかった
大人はつい、
- 「危ないよ」
- 「汚れるよ」
- 「やめとこうか」
と、先回りして止めてしまいがちです。
でもあのとき、見守ったからこそ、
自分で思い出して、自分で行動する経験
につながりました。
🌱ここが大事
「やらせる」より、「思い出して動く経験」を増やす
この流れができると、子どもは
「言われて動く」から「自分で考えて動く」へ
変わっていきます。
そしてそれはそのまま、
学ぶ力の土台
になっていくと感じました。
🌿「危ない」を自分で判断できるようになる
「危ない」は、体験とセットで伝えると残る
トゲのある葉っぱを見て、
「チクチクある!気をつけて!」
と、自分で言っていました。
ちゃんと覚えて、自分で判断している
🧪この前の出来事
以前、同じようなトゲトゲの葉っぱを見つけたことがありました。
「これトゲトゲしてるね。痛いのかな?」
そう話しながら、実際どうなのか気になって、
パパが試しに指で触ってみました。
葉っぱって、見た目はトゲトゲでも痛くないものもあります。
だからこそ、「本当に危ないのか」を確かめてみたんです。
すると、
しっかり痛い。
思わず、
「痛い!ちーくん、これは絶対触っちゃダメだよ」
と伝えました。
その経験が、今回の言葉につながっています。
体験したことは、ちゃんと残る
これも、分かりやすくて、危ないという感覚は、大脳の辺縁系が活性化されている。だから、違う覚え方をしているということ。
でも、ただ「ダメ!」と言うだけだと、「怖い!」「いやだ!」という感覚だけが残ることにもなり得ます。言い方はよく考えた方がいいのではないかと思います。
もし、散歩中に、「だめ!」が続くと、子どもの探究心はしぼんでしまって、散歩が嫌いになるかもしれませんからね。
だから、なぜダメなのかを一緒に経験することで、
自分で判断できるようにすることがいいです
🌱関わり方のコツ
- 「ダメ!」だけで終わらせない
- できる範囲で一緒に確かめる
- 理由を言葉にする
こうした小さな積み重ねが、
“自分の身を守る力”
になっていくと感じました。
🐜命の学びは、体験でしか残らない
命の大切さは、「体験したとき」にしか残らない
アリを捕まえようとして、指でつまんだときのこと。
1匹、つぶしてしまいました。
足が曲がって、動かなくなったアリ。
ちーくんは、不思議そうな表情でじっと見ていました。
そのとき、
「死んじゃったね」
「強くつまむと、こうやってつぶれちゃうんだよ」
「次は、優しくするか、手に乗せるようにしてみようか」
と、静かに伝えました。
すると次は、
そっと触ろうとする様子
に変わっていました。
体験したことは、ちゃんと残る
ただ「優しくね」と言うだけではなく、
実際に起きた出来事とセットで伝えること
それが、子どもにとっての本当の理解につながると感じました。
特に命のやり取りを教えることは難しいです。
一番簡単なことは、生と死を経験させること。
誤解を恐れずにいうと、私は、虫はとってもいい教材だと考えています。
子どもは無自覚にも虫を殺す。でも、なんで死んだか、どうすればよかったかを考えることで、命というものがわかってくる。優しさというものも学んでいくと考えています。
アリをつぶしてしまうこと自体を、過剰に悪いことだとは思っていません。
自然の中では、命のやり取りは日常的に起きています。
大切なのは、
その出来事から、何を感じて、どう次に活かすか
だと思っています。
🌱この経験で得られること
- 強く触るとどうなるかを知る
- 命は壊れてしまうことがあると理解する
- 次はどうするかを自分で考える
こうした小さな体験の積み重ねが、
命への感覚
を、少しずつ育てていくのだと思います。
👨👦親が楽しむと、子どもは変わる
一番影響が大きいのは、「親が楽しんでいるかどうか」でした。
子どものため、と言いつつ、
もう一つ大事なことは、親が楽しむことなのかもしれません。
我が家の散歩では、パパの方が楽しんでいることも多々ある。
例えば、道ばたの草ひとつでも、
- カラスノエンドウとスズメノエンドウの違い
- なぜアブラムシのつき方が違うのか
- 日向と日陰で虫が違う理由
- 葉っぱの食べられ方から虫を想像する
気づけば、ずっと考えて、ずっと見ています。
大人の方がハマっている状態です。
でも、実は少し前まで、こんなことも思っていました。
「これ、本当に楽しいのかな?」
「親のエゴになってないかな…?」
1歳の頃は、反応も薄くて、気持ちが見えにくかったんです。
それが今では、
「楽しい?」 → 「うん!楽しい!」
「虫さんすき?」 → 「うん!虫さんすき!」
「花も好き、葉っぱも好き!」
ちゃんと言葉で返ってくるようになりました。
そして、気づいたことがあります。
楽しさは、“教える”ものではなく、“伝わる”もの
「あ、いた!」
「これ何だろ?」
「楽しいね!」
そんなやりとりを続けているうちに、
ちーくんも自然と前のめりになっていきました。
気づけば、
自然が好きで、散歩が好きな子に育っていました。
それが、親としてとても嬉しい瞬間です。
🌏散歩を変える、たった3つのこと
特別な準備はいりません。
次のお散歩で、これだけやってみてください。
- 立ち止まる
- 声をかける
- 考える
たったこれだけです。
でも、これをやるだけで、
見える世界が変わります。
✨まとめ
子どもがハマるかどうかは、関わり方で決まる
今回のお散歩で、それをはっきり感じました。
もしかすると、今の散歩は、
「歩くだけ」「移動するだけ」になっているかもしれません。
でも、
ほんの10秒、立ち止まるだけで変わります。
葉っぱを一枚見るだけでもいい。
石をひとつひっくり返すだけでもいい。
「何かいるかな?」と一言かけるだけでいい。
それだけで、
ただの散歩が、“学びの時間”に変わります。
次のお散歩、ひとつだけでいいので試してみてください。
きっと、今まで見えていなかったものが見えてきます。
そして、
子どもの反応も、少しずつ変わっていきます。



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